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zoom RSS 神様は貧困をどうみているのか

<<   作成日時 : 2012/07/25 00:17   >>

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貧困者を救うことは、カトリック(古代キリスト教)では、神の御旨であり、プロテスタントでは、神の御旨から外れるものであるという考えがあります。

ご存知の通り、マックスウェーバーは、プロテスタントの考え方が、資本主義の確立に貢献したといいます。

それは、労働こそが、天に宝を蓄えることになり(献金でしょうが)それがいつのまにか、地上の富こそが神の御旨に変質していったのだと思います。

宗教改革の時代、カトリックが行っていた、免罪符の販売こそが、偶像であり、許しがた行為であるとし、労働こそが神聖な行為であるとする考え方は、宗教改革以降、ドイツから英国に広がり、チャリティを行っていた修道院は閉鎖を余儀なくされ、貧困者は町中にあふれることになります。

そこでこの取り締まりのための制度としてエリザベス救貧法が作られました。

ですのでこれをもって貧困者の救済は、教会から国家へ移行します。

ずっと申し上げているように、この法律は、カルバン主義に影響を受けていて、働けるものは徹底的に働かせたが、働けないものは庇護したということになります。

しかし、この国家としての貧困者の救済は、最低限のものであり、チャリティが衰退したその時のロンドンには、大量の浮浪者が町中にあふれることになります。

ここで歴史の振り子はもう一度振られます。

そうです、下火になった慈善団体が復活し始めたのです。

誰も救ってくれない人々を目の当たりにした富裕層の人々は、彼らをなんとか救いたいと考え、積極的な慈善活動を行います。

しかし、あまりに多く作られた慈善団体のネットワークが作られず、サービスの漏給や併旧(もれてしまうことや一人の人に二重にサービスを行ってしまうこと)が日常的であったといいます。

そこでこれを防止するためにロンドンで、慈善組織化協会(Charity Organization Society)・・通称COSが調整団体として機能し始めます。

ここで行われていたのが、友愛訪問活動であり、この活動をケースワークの萌芽と位置づける人がいますが、こここでいうケースワークと我々が知るそれは似て非なるものとだけ言っておきましょう。

このケースワークは、まさに貧困者の状態をケースにあてはめる作業そのものでした。

どのようなケースか。
ここでまた出てくるのが、救済に値する貧困と救済に値しない貧困です。

救済に値するとは、まじめに働こうという意志のある人を指し、救済に値しないとは、まじめに働く意志がない人です。

前者を価値ある貧困といい、後者は価値のない貧困といいました。

友愛訪問の救済対象は最終的には、価値ある貧困のみで、価値のない貧困は労役場送りです。つまり彼らは見捨てたということです。

この背景には、慈善団体の財政が背景の一つではないかとみています。

慈善団体は篤志家が運営していた。篤志家、すなわち富裕層の献金を支えにしている以上、価値のない貧困にてを差し伸べることは、献金をしてくれるひとへの説明責任が果たせないと考えたのではないかと思います。

もうひとつは、やはり貧困をどのように見るかということです。

彼らの貧困者の視線は、上目線であっただろうと思います。

怠惰だからこそ貧困に陥るのだという視線です。

ですからこの友愛訪問によるいわゆるケースワークは、警察の取り調べのように、言いたくないことも言わねばならなかったようです。

こういう中で、ロンドンCOSの中心メンバーの一人であった、サムエルバーネットは、このあり方に嫌気がさして、この団体とたもとを分かちます。そしてバーネットは、世界で初めてのセツルメントハウス[隣保館]であるトインビーホールをつくります(隣保館とは、スラム街でそこに暮らす人とともに暮らしながら生活の改善を図る運動です)

賀川豊彦とハルも神戸でこの活動をしています。

こうして精神的支柱を喪失し、また多くの人々に許しがたい傷をつけたロンドンCOCは社会から非難され、終焉を迎えることになります。

私はここまで書いて、神の貧者への視線をどのように理解すればよいのかということを考えています。

話を進めます。

COS活動は、この後、アメリカに飛びます。

結論から言えば、アメリカに飛んで、そこで初めてケースワークとして結実します。

そこに影響を与えたのがメアリーリッチモンドです。

ではなぜ、イギリスで失敗したケースワークがアメリカで成功したのでしょうか。


私はここに関心があり、資料にあたりながら、私の現在の到達点がみえてきましたので、次回お話しましょう。

どうもそれはリッチモンドの生い立ちにから作られた思想と深い関係があるようです。

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